片付けの際によく出てくる、物を捨てずにいる理由や考え方について、その言い訳を払拭する方法を紹介します。
私たちは本能的に物を保持しようとするので、すぐにもっともらしい言い訳を考えつくしますが、その言い訳に振り回されることはありません。
しかし、人間なら、言い訳を受け入れる前に再考することができます。言い訳に惑わされず、客観的に見つめ直しましょう。
言い訳をすんなりと受け入れてしまうと、いつまでたっても部屋は整いません。
1.将来必要になるかもしれないから
この考え方について、以下のように考えてみましょう。
A:「将来」っていつなのか?これまでその時が来たことはあるか?
B:「将来」の具体的な日付が特定できない場合は、それを手放すべきです。
C:将来必要になるかもしれないという不安からの物の保持(その8)よりも、今この瞬間の生活を大切にしたいものです。
2.思い出がつまっているから捨てられない
写真や手紙、大切な人からの贈り物、旅行の記念品、子供の頃の物など、過去の感情や経験を思い出すために保管している物を捨てられないというのはよくあることです。
こうしたものを手放せない場合は、以下のように考えてみましょう。
A:思い出は心の中にあるので、実物は不要です。
それらの品は多くても必要ありません。思い出は全て自分の中にあります。
B:最近、その品を使って思い出を振り返ったことはあるか?
多くの人は、そのような品を持ち続けることで、何かを思い出すという目的を果たしていないことに気づくかもしれません。
思い出したいと思っても、実際には何も思い出せないのであれば、その物を持っていることに何の意味があるのでしょうか?
C:その思い出を保持しないと、何か困ることがあるのか?
たとえば、20年前の新婚旅行の思い出を忘れたくないために、数々の記念品を保管している場合、それらを保持する理由を考えてみてください。
思い出を忘れたくないという気持ちから、大量の物を保管し続けることは、実際にどんな意味があるのでしょうか?
3.これは子供が欲しがると思うから
「考えてみましょう。物を捨てるとき、時々自分が使っていなくても、それが子供たちに必要なものかもしれないと思って、捨てられない瞬間がありますよね。
例えば、もう自分には合わない服や古くなったバッグ、あるいは使わなくなった食器セットや本などを、子供たちにあげたいと思うことがあるかもしれません。
でも、大切なのは次のことです:
子供たちに聞くこと
「子供が必要だろう」という予想を立てず、直接本人たちに尋ねることです。
ほとんどの場合、子供たちは親が思っているほど、親の不用品に興味を持たないものです。自分自身もそうだったりしませんか?
私も以前、捨てる予定の服を娘に聞いてみましたが、結局何一つ受け取ってもらえませんでした。
もちろん、資産家の子供の中には、親が持っているものを将来的に受け取るつもりの人もいるでしょう。でもそのようなものは、明らかに市場価値のあるものです。つまり親も「これは価値がある」と認識しているものです。
だから即座には渡されないのです。即座に受け取れるのは、親にとっての不用品であり、他の多くの人にとってもそうでしょう。
もし子供が欲しいと言ったら、すぐにあげてください。
一方で、「いらない」と言われたら、処分します。
どのような返答であろうと、即座に、整理が終了します。
もし子供が自分と似たような返答をしたら、「う~ん、今はいらないけど、将来使うかも」とか、「私は使わないけど、子供が欲しがるかもしれない」と言った場合でも、それはNOという意味です。
このような考えを持つ人の家には、不用品がたくさんあります。
子供たちのことを考えるのなら、余計なものを増やすのはやめましょう。
もし子供が、「私はいらないけど、何も捨てなくてもいいんじゃない?」と言ったら、「筆子ジャーナル」を読むように提案しましょう。
「買ったばかりだから捨てるのは難しい」という気持ち
捨てるのが難しい場合は、そのようなものを後回しにしても構いません。ただし、「買ったばかり」という言葉を具体的な日付に置き換えて考えてみてください。
じっくり考えると、それは実際には2年前に買ったものかもしれません。つまり、「買ったばかり」と言えるのは、せいぜいここ半年以内のものだと思いませんか?」
物の価値と価格の誤解
高価なものは手放せなくて、安いものは簡単に捨てられる、という考え方はよくあるけれど、それは価格と価値を混同しているから生まれるものです。
お金をたくさん払ったからと言って、それが本当に自分にとって価値のあるものかどうかは別の問題です。物の価値は使って初めてわかるもの。だから、使わないものをずっと持ち続けていても、何の価値も生まれないことを忘れないでほしいんです。
後悔と物の手放し
手放すことで後悔するかもしれないと思うことはよくありますが、その不安や恐れについての記事を読んでみましょう。たとえ後悔しても、それは大したことではありません。気持ちを切り替えられるし、後悔しても命にかかわることはありませんから。
物の再利用と寄付
古くなったものを捨てずに保管しておくことはよくあることですが、「まだ使えるから」「壊れていないから」と理由付けして押入れや棚にしまいこんでいるものがあるなら、それを必要としている人や団体に寄付するのが一番です。使わないものを他の人が使えるようにすれば、自分の家の中の不要なものも減らせますし、必要としていた人は新しいものを買わなくても済む。双方に利益がある状況です。
最後に
捨てない理由について考えてみました。まず、自分がなぜ捨てないのか気づくことが大切です。捨てても問題ないものを捨てないと決めたら、その理由(言い訳)をノートに書き留めてみてください。その記録が徐々に、賢明な選択を促す手助けになるでしょう。