妊娠して、そのまま仕事を続けられるだろうか。
育児をしながら今まで通り働けるだろうか。
これは、多くの女性が悩む問題です。
そして、それらの悩みを乗り越え、育児と仕事を両立しながら社会で活躍している女性が日本にはたくさんいます。
その女性を支えているのが、日本の制度である育児休業制度です。
実際にこの制度を利用したことがすでにある方は、よくご存知でしょう。
ですが、働きながら結婚・出産・育児をこれから考えている方は、事前にこれらの制度をよく調べておくと直前になって慌てることがなく安心です。
例えば、育児休業制度を利用する上では受給する条件があります。
条件を満たしていないと、給付は受け取れません。
そして、出産してすぐに育児休業給付を受け取れるわけではありません。
さらに、育休6ヶ月以降は受け取れる金額も変わってくるなど、育児給付制度には様々な取り決めがあります。
漠然と「制度があるから安心」ではなく、事前に制度の概要を把握しておくことで、それまでにどのくらいの蓄えが必要か、そのためにいくら毎月貯蓄をしたらいいか、計画を立てることができます。
育児給付制度を上手に利用していきましょう!
育児休業期間係る賃金 証明 書を解説します
育児休業給付金は、国が給付するもので会社から給付されるわけではありません。
そのため、国に直接、育児休業の申請をすることも可能です。
個人で直接申請するメリットは、通常2ヶ月に1度の給付の受け取りを1ヶ月ごとにできることです。
ですが、大体の場合は会社へ申請して会社から必要書類をハローワークに申請する流れになります。
もし個人で申請したい場合は、会社へ相談する必要があります。
育児休業の申請についてインターネットで調べると「賃金月額証明書」という書類名を目にすることがあります。
一瞬「え、これ自分で揃えなきゃいけないのかしら・・」とドキッとしてしまいます。
ですが、この書類は会社がハローワークに申請する際に必要な書類となります。
前途したように、どうしても労働者自ら申請したいという場合は、会社からもらうと良いでしょう。
「書類がたくさんあるのは無理ー!」という方は、会社に手続きしてもらうことをオススメします。
会社に手続きを依頼した場合、会社から「育児休業給付受給資格確認表」「育児休業給付金支給申請書」をもらい記入します。
さらに、母子健康手帳のコピー、給付金を受け取る口座コピーが必要です。
育児給付金の計算式は次の通りです。
育児休業開始時賃金日額×支給日数×67%
※ 育児休業開始から6ヶ月以降50%
育児休業開始賃金日額とは「賃金証明書」の賃金×6ヶ月分を180(6ヶ月分)で割った金額です。
これらの給付金は、出産してすぐに受け取れる訳ではありません。
原則出産日の翌日から8週間経った後です。
実際の受け取りまでに1ヶ月~1ヶ月時間がかかることもあるため注意してください。
育児 休業 期間 早見 表について
産前は6週間前、産休は8週間、育休は8週間以降で子供が1歳になるまでです。
さらに1歳6ヶ月までが延長可能となり、さらに法が改正され2歳まで延長ができるようになりました。
出産をする上で、育児休業給付金の他にも、出産手当金も受け取ることができます。
出産手当金は産前産後の休暇期間で、出産予定日42日前から、出産翌日56日の期間です。
つまり、出産予定日6週間前、出産後8週間です。
この出産手当金は、出産一時金とは異なりますのでしっかりと申請しましょう。
育児給付金、出産手当金「結局育児給付金はいつから受け取れるんだっけ?」と頭が混乱してしまいますよね。
例えば、7月28日出産(予定)日だった場合は次のようになります。
例:7月28日(出産日または出産予定日)
産前開始日 6月17日
産後終了日 9月22日
育児給付金を受け取れるのは、9月22日以降に受け取れます。
そして67%受け取れるのは9月23日が育休開始時期になるため、そこから6ヶ月です。
インターネットでは自動計算ツールで産休と育休の休業期間の計算をしてくれる自動計算ツールがあるのでそれらを活用しましょう。
また「産前産後期間一覧表」と検索すると、先ほどの例のような出産日から産前開始日、産後終了日を一覧で確認できます。
そういった早見表を利用すると良いでしょう。
それらのツールを利用しながら、いつから給付の受け取りが可能なのかをチェックすると確実です。
育児休業賃金証明書と早見表についてまとめ
いかがでしたでしょうか。
子育てをしながら社会で活躍していく上で様々な手当があります。
本題には載せませんでしたが、この他に子供の看護手当というのもあります。
ただし、これらの手当には出勤日数などの条件があるため、パートタイムで働いている方は気を付けてください。
給付金を申請する上で、下記のことをチェックしましょう。
どんな給付を申請できるか
加入条件を満たしているか
申請時期はいつか
申請のために必要なものは何か
支給時期はいつか
支給金額はどのくらいか
早見表や自動計算ツールなどを利用して、受け取り漏れがないようにしっかりと調べることが大切です。
ここ数年はSNSの普及も手伝って、企業のコンプライアンスは以前に比べて重要視される時代になりました。
ただ、まだまだ妊娠中の体調不良で会社を休んだり、育児休暇を取ることを良しとしない風潮があるようです。
子育てを理由に率先力だった人勢が離れてしまうことは、結果的に会社強いては日本経済の大きなダメージになるはずです。
日本の経済の発展のためにも、より女性が働きやすい会社が増えることを願います。