ペットボトルのキャップでワクチン!?
どういうこと?と思いますよね。
この記事をみた人のなかには、ペットボトルのキャップを回収しているBOXを
見たことがある人もいるかもしれません。
リサイクルするのかな?あまり詳しく知らない人も多いのではないでしょうか?
せっかくなので、この機会にどういったものなのか調べていきましょう!
ペットボトルのキャップでワクチン購入!? 嘘っぽい!
ペットボトルのキャップを集めて、それをリサイクルすることで生まれた利益を、
ワクチン代として発展途上国の子どもたちのために寄付する
“エコキャップ運動”というものがあります。
NPO法人に認定されている“JCV”という団体が活動しています。
2019年の支援実績はなんと1億1,565万6,724円!
ペットボトルのキャップがこんなにも大きな利益を生み出すことがまず驚きですね。
支援実績のある主な国はミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツです。
ペットボトルの キャップでワクチン購入?なぜ?
日本に住んでいると、なかなかわからないことですが、
アフリカなどをはじめとする発展途上国などでは、
医療体制も整っていない国がたくさんあります。
そこではワクチンがないために、1日4,000人、
時間にして20秒に1人の赤ちゃんや子どもが命を落としてしまっているそうです。
“世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)”は、
『子どもワクチン支援』を行い、こうした子どもたちにワクチンを届け、
子どもたちの未来を守る活動をしてくれています。
定期的な予防接種活動が各地に広がり、
世界で安くワクチンを購入できる環境が整ったことで、
犠牲者の数は半分程にまで減りましたが、
今でもワクチンさえあれば助かるちいさな命が1日4,000人も失われています。
5歳未満の死亡者数は520万人。
その中でワクチンがあれば予防できた死が約3人に1人といわれています。
そこで普段捨てられてしまうペットボトルのキャップを
約2キロ集めることでポリオワクチン1人分のお金になります。
キャップを集める方法はいくつかありますが、
基本的には自宅や会社、学校などでキャップを集め、
キャップ回収業者へ引き渡す方法です。
そのほかにも、直接回収に来てもらう、持ち込む、郵送などもあります。
では次にペットボトルのキャップが
ワクチンにかわるまでの流れを確認していきましょう。
① ペットボトルのキャップは、回収業者によって
リサイクル資源として売られていきます。
② 売られたものの売却益がJCVへの寄付となります。
③ UNICEFと協力し、世界のワクチン工場へワクチンを発注します。
④ 作られたワクチンは冷凍のまま空輸で、支援国へ届けられます。
⑤ 支援国のワクチン保管センターで冷蔵・冷凍状態で保管されます。
⑥ 各地の予防接種会場でワクチンを接種します。
こういった流れでたくさんの命が救えるワクチンが届けられるのです。
ペットボトルのキャップそのものがワクチンになるの!?なんて
一瞬驚いてしまうかもしれませんが、
リサイクル資源として売られた費用がワクチンに変わるということですね。
捨てられてしまうものをリサイクルして、
このように人助けを出来るのはとても素晴らしいことですよね。
ですが、なかにはキャップを運営団体に送る郵送の費用などを考えると、
そもそもそのキャップを集めて回収する必要があるのか、
ならば、その郵送費をそのまま寄付する方が良くない?と
活動に賛成していない人もいるのも現実のようです。
キャップをゴミ袋いっぱい集めても10円〜20円。
ワクチン1本のなるかならないかくらいの些細なもののようです。
そう考えると違うかたちで寄付してもいいのでは?と思うのも確かですね。
しかし、この活動の本質としては、世界で起きている、
このような事態を多くの人に知ってもらう事が大切なのではないでしょうか?
この活動を知ったうえで、ボランティア活動を
もっと身近に感じるきっかけになればいいのではないか感じました。